ガラスはリサイクルされている

ガラスは、硅砂や石灰石などから作られている。地球の表面に最も多く存在する原料である。つまり、ガラスと地球の表面はほぼ同じ成分でできている。そのまま地面に埋めたとしても地球には無害だと言われている。

しかし、ガラスの生産には大量のエネルギーを消費するのだ。大量の燃料の他、大量のCO2も排出し、大気汚染にもつながってしまう。また、日本のガラスは燃料や貴重な原材料を輸入に頼っているため高コストである。石油の値段でガラスの値段も大きく変わってくる。

それらを改善する手段としても、廃ガラスのリサイクルは有効だ。
廃ガラスから作られるカレット(ガラスを砕いたもの)は原材料から生産する場合と比べ、75%のエネルギーでガラスの生産が可能になる。つまり25%の「省エネ」「CO2削減」になる。現在は国や地域での法制度もあり、高いリサイクル率を維持できるようになってきた。

だが、問題もある。
廃ガラスを高品質なカレットにするためには、ガラス瓶の場合は色の分別も必要になり、他のゴミが入ってはならないのだ。例えば、紙屑一つ、砂利一つでガラスの品質は落ちてしまう。また、建築用ガラスとそれ以外のガラスは質が違い混入させられない。建築用ガラスであっても、白色ガラスや網入りガラス、合わせガラスも混入ができないのだ。

ガラスリサイクルのために、現在は国内の主なメーカー(日本板硝子、セントラル硝子、旭硝子)等でリサイクルワーキンググループを2004年に設立し、技術力や仕組みの開発・改善が共同で進められている。

ごみの分別は必要だが、割れたガラスや機能性ガラスへのリフォーム等では、廃ガラスも持ち帰ってくれる(リサイクルしてくれる)ガラス業者を選ぶことも、何気ないことだが重要なのだと感じる。